機械電気系の兼清泰正准教授が石本記念デサントスポーツ科学振興財団学術研究募集で最優秀入選
このたび公益財団法人石本記念デサントスポーツ科学振興財団による学術研究募集において、機械電気系の兼清泰正准教授が最優秀入選し、研究助成金100万円が贈呈されました。
本学術研究募集は、スポーツ関連科学に関する学術の研究を奨励?援助し、健全な体育?スポーツの振興?発展に寄与するため実施されるもので、第一部「課題学術研究」と第二部「自由課題学術研究」からなります。兼清准教授は「汗中の乳酸に応答して図柄が変化するスポーツウェアの開発」という研究課題名で第二部に応募し、今回の入選となりました。
研究内容:
人々が心身ともに健康でQOL(クオリティ?オブ?ライフ)の高い人生を送るためには、個々人の体力に見合った適度な運動を継続的に実践することが欠かせません。また、温暖化の進行により夏場の気候は過酷さを増しており、熱中症の予防など体調管理の必要性が高まっています。現在のところ、一般の人々が肉体疲労度を定量的に把握する手法は限られており、多くの場合は勘に頼っているのが実情です。本研究では、兼清准教授がこれまでに開発した乳酸応答性ポリマーを、様々な模様を描いて布地と複合化することにより、汗中の乳酸濃度に依存して図柄が変化するスポーツウェアの創製を行います。本法の第一の特徴は、乳酸の濃度に応じた図柄の変化により、汗中の乳酸濃度を一目で知ることができる点にあり、また第二の特徴として、酵素のような不安定で高価な物質を用いず、一般的な材料のみを用いて作製できるため、高い耐久性を有する製品を低コストで大量生産可能である点が挙げられます。本研究が実用的な製品に結びつけば、誰もが手軽に自身の(あるいは他人の)疲労度を知ることができるようになり、世界中の人々の心身の健康増進を通じた平和な社会作りへ貢献できるものと期待されます。
目録 |
汗中の乳酸に応答して図柄が変化するスポーツウェアの開発 |